こんにちは。
「生きづらさ」の鎧を脱ぎ、楽で自由になるカウンセリング。
心理カウンセラーの野内みちるです。
「自分が今後どうしたいのかを考えても、何だかボヤーーーーーーンとしているな~」
「ライフワークに興味があるし、好きなことはあるんだけど、でも、自分がどうしたいのかイマイチハッキリしないな~」
そんなお悩みをお持ちの方へ。
この記事では、そんなお悩みの①原因、②解決に向けたアクションについて、カウンセリングの事例を2パターンご紹介します。
少しでも参考になれば幸いです^^
背景情報
先日、私は、根本裕幸カウンセラー(私のカウンセリングの師匠)のお弟子カウンセラー向けの勉強会に参加してきました。
その勉強会では、実際のクライアント役を募って、講師である椙山眞伍カウンセラー(以下、ヤタ先生)が公開カウンセリングを行います。
そこから、問題の見立て(原因分析)や解決のためのアクションプラン(提案)について学ぶという内容でした。
その後に、根本カウンセラーが、別の見立てと提案を提示するという、ロッテ共催一粒で二度美味しい(?)勉強会でした^^
そのクライアント役を私がさせてもらいまして、今日は、そのカウンセリングの内容について、同じような悩みを持っていらっしゃる方の参考になればと思い、記事にしてみることにしました^^
今回の私の相談は、
「カウンセラー活動を初めて3年。ずっとクライアントさんにはノンビリと来ていただけて、本当に感謝していて嬉しい^^。
会社員の仕事は10年以上同じ職種で働いているのだが、今後、自分はどんなふうにしていきたいかをずっと考えているのだが、何だかボヤーーーーーーーンとしている。
自分のビジョン(「こうなふうに生きていきたいな」「こんなふうに生活したいな」という夢のようなもの)をハッキリさせるには、自分はどういうことに取り組んだら良いか?」
という内容です。
やりたいことがわかってしまったら、困ったことになると思うから、わかりたくない!?
さて、「自分がどうしたいのかわからない」という時、実は無意識に「わかりたくない」と思っている場合があります。
これは、なかなかピンと来ない方もいると思います。
「いやいや、わかりたいよ!そのために相談しているじゃないか!」と思いますものね^^。
「わかりたくない」を言い換えると、自分の心の無意識で「自分がどうしたいかわかったら、困ることがある」「こうしたいと思ってしまったら、困った状況に陥る」と考えているということです。
これを強い表現で言えば、「やりたいことがわかってしまったら、困ったことになると思うから、わかりたくない」となります。
「何でそんな捻くれた考えをしないといけないんだよ」と思われる方もいるかもしれません(本当に捻くれているように見えますよね(笑))
でも、これは意地悪で言っているわけではなくて、心の奥底にある
「自分がどうしたいかわかったら、困ることがある」
「こうしたいと思ってしまったら、困った状況に陥る」
という思い込みを解除していくと、自然と「こうしたい!」が出てくるということを狙っています。
ヤタ先生のカウンセリングも、このラインから始まりました。
しかし、「〇〇が困る」が出てこない
そうすると、必然的に、この後の展開としては、
「自分がどうしたいかわかったら仮に困ることがあるとしたら、それは何だと思いますか?」
という問いになります。
なので、よかったら我が同志の方は上記の質問を考えてみていただければと思います^^
しかし、しかし、私の場合、ここで「〇〇が困る」が出てこない(笑)
ここからは、「〇〇が困る」が出てこない場合にどんなふうに進めて言ったらよいかの1つのサンプルとして、実際のカウンセリングの様子をご紹介したいと思います。
ヤタカウンセラー(以下、ヤ)「自分がどうしたいかわかったら仮に困ることがあるとしたら、それは何だと思いますか?」
野内(以下、野)「うーん。うーん。そうですね。困る事ですよね。。。」
(シーン)
私の心中は「無」という感じです(爆)。
しかも、「シンキングタイムです^^」などと言って時間を稼ぐのに、全然「無」のまま(-_-;)
段々私は焦ってきました。
カウンセラー目線で見ると、この質問は王道。
ここでクライアント役の私が答えなければ先に展開できません。
段々ヤタ先生の質問にきちんと答えられないことが申し訳なくなってきます。
しかも、この場にいる他のカウンセラー達の時間も使っています。
(グループでの学びの場なので、私のセッションに時間がかかれば、この後のセミナースケジュールにも影響してきます。)
皆の時間を無駄にしていることへの申し訳なさが急激にあがってきて、ますます答えが考えられなくなります。
(↑後から出てくるのですが、この罪悪感が、実は私のパターンなのですね(;^_^A)
野「いや、うん。何か無って感じで・・・。いや、別に怒ってムッとしているムじゃなくて、無なんですよね」
ヤ「いや、ムッじゃないのは、わかってますよ(笑)」
という謎のやり取りを経て、ヤタ先生が仕切り直します(流石!)。
ヤ「わからないことを自分が選んでいるんですよね。わかったら困ることがある。今までも、一番欲しいものではなくて、二番目に欲しいものを選んだりしてきたんですか?」
野「うーーーん。結構今まで必要があることは行動して手に入れてきたんですよね。でも、欲しいとか欲しくないということよりも、必要なことをしてきたという感じかな。カウンセリングはやりたくてやっているけど。」
ヤ「そしたら、ここでご家族のことを聞くんですけど」
(↑これは、「欲しいとか欲しくないという自分の気持ちよりも、必要性に沿って行動しないといけなかった環境が家族の中であった」と推測されることから、家族関係のことを聞いていくという流れです。)
しばらく私の家族の話をするのですが、この辺は私は過去にカウンセリングで相当取り組んでいるので、空振りorz
もうどうすりゃいいねんという感じです(爆)
しかし、ヤタ先生は諦めなかった(笑)
その後、偶々私のパートナーシップの話になります。
ヤ「夫婦のビジョンとかないの?」
野「うーん、ないんですよね~。あ、でも、私くまモンが大好きで家族旅行で夫と熊本によく行くんですよ。それで、夫も熊本好きになったので、熊本移住とかしたいな~というフンワリしたのは話したことはあるんですけど」
ヤ「この1時間で初めて個人的に「こうしたい」ってのが出てきたんだけど(笑)」
野「いやー、でも、まあ現実的になかなか難しいかな~と」
ヤ「じゃあもし、夫が熊本移住したいって物件とか探して来たら、野内はその提案に乗るの?」
野「……うーん、どうかな~。……………………なんか悪いし」
思わず言ってしまった「なんか悪いし」という言葉。(←罪悪感です!!!)
自分でも「あれ?全然話飛んでいるな」と何言っているのかなという感じです(爆)。
でも、こういうポロっと言った一言をカウンセラーは見逃さないのですよね(笑)。
ヤ「何が悪いの?」
野「………。うーん、私はリモートワークとかやろうと思ったらできるかもだけど、夫は仕事的にそういうのは難しいし。移住とか言って夫のキャリアに迷惑かけたくないというか」
ヤ「野内は「私がしたいことをしたら迷惑をかける」と思っているんだね。でも、例えば夫が北海道に移住したいという夢がある時、野内だったらどうするの?」
野「本当に夫がしたいなら、応援するかな~。」
ヤ「別に迷惑とか思わないよね」
野「迷惑とは思わない。できたら叶えてあげたいと思う」
自分がしてあげる側ならそう思うんですよね(笑)。
ヤ「野内は、「私がしたいことをしたら迷惑をかける」と思っている。
だから、「自分がどうしたいのかわからない」ことにしている。
あと、自力でできることしか、考えていない。
ビジョンって自力だけではなく、他力も合わさって叶うこともある。
自分のしたいことを人から応援してもらう。その応援を受け取ることが課題」
イテテテテ(笑)。
「頼れるのは己の力のみ」「誰かに何かしてもらうなんて申し訳ない(罪悪感)」
これが、自立の自立(自分一人でやるというのが極まった状態)の人の考え方ですよね。
もちろん、そういう信念を持つに至るのには理由があり、それ自体がいけないというわけではありません。
でも、自分一人でできる範囲は限られています。
私は過去にこんな記事↓も書いていたのに、知らぬ間にまた「自分一人でやるモード」に陥っていたようです(笑)
【参考記事】
つまり、ビジョンが見えない問題の構造は、
(A)「私がしたいことをしたら迷惑をかける」と思っていて、人から応援を受け取れない。
↓
(B)自力でできることしか望まないように無意識に制限をかけている。
↓
(C)「自力でできること」のビジョンは出てくるけど、「他人に応援してもらって叶える」ビジョンが出てこないので、ビジョン全体で見ると断片的でボヤーーーーーーーンとしている
と見立てられるのです。
では、どうしたら良いかについては、「(A)「私がしたいことをしたら迷惑をかける」と思っていて、人から応援を受け取れない。」が根本原因と考えられるため、ここにアプローチしていくことになります。
ヤタ先生からは、
〇自分のやりたいこと・やってみたいことで、自分一人でできないことを10個書く。
〇それを人に頼んでやってもらう。
〇その時にどう感じたかを観察する(どういったことなら受け取りやすいか・どういったことは受け取りにくいか)
という課題をいただきました。
とっても苦手ですが、、、、が、頑張ります(汗)!
後日、早速1つ目をやってみて、その話はまた書きたいと思います^^
自分の軸がぶれているとビジョンは見つからないい
その後に、根本カウンセラー登場!
とはいっても、根本カウンセラーはずっと私とヤタ先生のやり取りを部屋の後ろで聞いていただけ。
自分では私に質問を一切していません。
そんな状態で問題の見立てってできるのでしょうか?
…というのは杞憂でした(笑)。
ここから、根本カウンセラーの見立てがグイグイきます(笑)
根本カウンセラー「野内の問題は軸がぶれていること。
家族の中で調整役をずっとやってきた。
他人のために「こうしたい」というのは出てくるけど、自分の欲望がわかっていない。
だから、ビジョンが見つからない。
自分の本当の気持ちを言語化するのが苦手。
「あなたはどうしたいの?」という質問に答えられない。
もっと自分の軸を深く持つべき」
イテテテテテテ汗。これは完全におっしゃる通り。
ヤタ先生との会話の中でも、私は、「クライアントさんに贈りたいもの」「カウンセラーとしてクライアントさんにこうやって役に立ちたいと思っている」ということは本気であるのです。
でも、自分個人としてどんな生活をして、どんなふうに過ごしたいのかという「他人のためではなく、自分としてどうしたいのか?」を問われると答えられない。
それは、自分の欲望がわかっていないから。
さらに言えば、自分の欲望を感じる感覚が鈍っているから。
そして、自分の気持ちを感じる状況から、無意識にスルッと逃げてしまう癖がある。
そもそも、子どもの時、自分が何をしたいとかしたくないとか、そんなことを考えている暇がなかったという方もいらっしゃると思います(我が同志よ!)。
戦場で集中砲火を浴びている時、そもそも何かしたい・したくないとか考えられないですよね。
ただ、生き延びるために必要なことをするのみ。
その後遺症が平和になった今も、まだ少し心のクセとして残っているようなのです。
つまり、ビジョンが見えない問題の構造は、
(A)自分の欲望を感じる感覚が鈍っている
&
無意識に欲望を感じないようにセルフコントロールしている。
↓
(B)自分の欲望がわからない
↓
(C)「他人のためにこうしたい」というビジョンは出てくるけど、「自分がどうしたいか」というビジョンが出てこないので、ビジョン全体で見ると断片的でボヤーーーーーーーンとしている
とも見立てられるのです。
では、どうしたら良いかについては、「(A)自分の欲望を感じる感覚が鈍っている&無意識に欲望を感じないようにセルフコントロールしている」が根本原因と考えられるため、ここにアプローチしていくことになります。
根本先生からは、
目隠しプレイをする
という課題をいただきました。
…………。
今、ちょっとHなほうで考えた方いますか(笑)?
そういうことではなくて(笑)、目隠ししてご飯を食べるとか、視覚を遮断することで、もっと五感(というか四感か(笑)?)を使って感じる力を取り戻していこうという課題です。
また、視覚を封じるとコントロールがしにくくなるので、サレンダー(コントロールを手放すこと)していこうという課題とも捉えられるかと思います。
最後に
「自分が今後どうしたいのかを考えても、何だかボヤーーーーーーンとしているな~」という時、なぜそれが起きるのかの原因は、1つとは限りません。
今回は、2つの見立てをご紹介しました。
なかなか自分の事例を書くのは恥ずかしいのですが(*ノωノ)、カウンセリングって一体何をやっているのか外からわかりにくい部分があるかと思います。
(カウンセラー側は守秘義務があるので、クライアントさんの許可なくカウンセリングの内容に触れることを書けないですし。)
「あ~、こんなふうに問題を見ていくんだな。こんなふうに解決策を考えていくんだな。」という参考になればと思い、今日は記事にしてみました^^。
(もちろん、やり方はカウンセラーによって異なるので、今回は問題の見立て(原因分析)や解決のためのアクションプラン(提案)を重視したタイプのカウンセリングの例となります。)
「自分もカウンセリングを体験してみたいかも」と思われた方は、今、お弟子さん仲間がカウンセリングのモニターさんを募集しています。
もしよかったら、ページをのぞいてみていただければと思います^^
なんとヤタ先生もチャリティ企画でモニターさんを募集されていて、めちゃくちゃお得です^^
【参考記事】
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