こんばんは(^^)。「生きづらさ」の鎧を脱ぎ、楽で自由になるカウンセリング。野内です。
今日は、以下の架空のクライアントさんのケースに全力で答えるという、エアカウンセリングを行いたいと思います。
この事例は、カウンセラー根本裕幸先生の心理カウンセラー養成講座(お弟子さん制度4期)の中で課題として出されていたものです。
Gさん:距離のある人や忙しい人、不倫等うまく行かない相手ばかりを好きになってしまう
31歳女性。20代の頃からうまく行かない相手ばかりを好きになっている。距離のある人や忙しい人、野良猫タイプ、そして、今回は不倫だ。良く行くダイニングバーのマスターと関係が始まって1年半。彼はモテモテな人で、彼の店に行けば彼を狙っているであろう女子を見かけるし、一緒にいても他の女性から連絡が入っている様子が見て取れる。とはいえ、彼とどうのこうのなりたいという気持ちにはあまりなれないが、このままではいけないとセッションを受けに来た。
仕事はOLをしていた時代もあったが、今は水商売。ネット関係の仕事もしているが、どちらも面白みを感じない。言い寄ってくる男もいないことはないけれど、やはり既婚者や彼女もちが多く、あまりピンとくる相手はいない。
元々、誰かと近い関係になることに怖れがある。深い中になり、親密になってくると離れたくなる。学生時代に付き合っていた彼ともそんな感じで、その彼とケンカ別れをしてからは前述の距離のある恋ばかりをしている。
子ども時代から親と折り合いが悪かった。過干渉な教育ママの元で進学校に通っていたが、周りの人とうまく付き合えず、ひとりで過ごすことが多かった。父親も厳格な人で、暴力までは振るわれなかったが、かなりダメ出しをして育った。4つ上の姉はそんな両親とケンカばかりしていて高校時代から家を空けがちだった。今も連絡は取れるがあまり仲良くはない。彼女は姉のように親に反発することができずに「早く大人になりたい。手に職を付けたい」とずっと我慢していた。大学で一人暮らしを始めたときは本当に解放されたような気持ちになり、サークルに、バイトに、遊び倒すようになった。
どうなりたいか?という夢は元々なく、結婚願望もあまりないが、一人でいるのは辛いのでパートナーは欲しいと思っている。
ここから回答です
20代の頃からうまく行かない相手ばかりを好きになっているとお感じなのですね。具体的には、距離のある人や忙しい人、野良猫タイプ、不倫。 今の彼とどうのこうのなりたいという気持ちにはあまりなれないと書いて下さっていますが、他の女性から連絡が入っている様子が見て取れたりして、Gさんのお気持ちとしてはどのように感じていらっしゃるでしょうか?ちょっと辛いとか寂しいという気持ちでしょうか?それとも、それはそれという形で捉えていらっしゃるのでしょうか?それともまた他のお気持ちでしょうか?
もしかしたら、いろいろ入り混じったお気持ちかもしれませんが、そのどれもGさんの大切なお気持ちと思いますので、この辺は、対面のカウンセリングだったら、お気持ちは最初にお聴きするかな~とは思いました(^^)。
一方、ケーススタディなので架空のクライアントさんとはいえ、「非常に観察眼が鋭いというか、俯瞰的な視点をお持ちで、素晴らしいですね(*^-^*)」とも思います。
もし、「うまく行かない相手ばかりを好きになる」ことのメリットがあるとしたら?
俯瞰的な視点をお持ちのGさんなので、一通りお話をお聴きしたら、
「もし、 「うまく行かない相手ばかりを好きになる」ことのメリットがあるとしたら、それは何だと思われますか?」
ということをお尋ねするかもしれません。
というのも、
>20代の頃からうまく行かない相手ばかりを好きになっている。距離のある人や忙しい人、野良猫タイプ、そして、今回は不倫だ。
とのことですが、
>元々、誰かと近い関係になることに怖れがある。深い中になり、親密になってくると離れたくなる。
との自己分析ができていたら、これはものすごいなと思いました(*^-^*)。
つまり、もしかして、
今の現状:距離のある人や忙しい人、野良猫タイプ、不倫。こういう人を好きになるメリットの1つは、近い関係にならなくて良いこと。
というのはないでしょうか?
(a)誰かと近い関係になることに怖れ(「親密感の恐れ」とも言います)がある。
(b)一人でいるのは辛いのでパートナーは欲しいと思っている。
という2つを同時に満たす方法としては、
「近い関係にならなくて良い人を好きになる」というのが現状としてあると考えたら、しっくりくるでしょうか?
私達の心のすごく精密なところって、こういう形があるかと思っていまして、問題として出ている(うまく行かない相手ばかりを好きになる)ことって、むしろ、我々の心の中では、解決策として出ている(2つを同時に満たす解決策)ことがあるのではないかと思います。
カウンセリングの方向性
今回はエアカウンセリングでGさんにご質問できないので、一応、
(a)誰かと近い関係になることに怖れ(「親密感の恐れ」とも言います)がある。
(b)一人でいるのは辛いのでパートナーは欲しいと思っている。
の2つの側面があるかと思ったので、もしそうだったらとして話を進めさせていただき、(a)(b)をどんなふうに扱うかを簡単に書いてみたいと思います。
(a)誰かと近い関係になることに怖れ(「親密感の恐れ」とも言います)がある
こちらを取り組む場合は、ご家族のことを書いて下さっているので、そこをゆっくりお聴きしたいと思いました。
〇過干渉な教育ママとのことでGさんがどのように感じておられたのか。
〇厳格なダメ出しをするお父さんとの関係で、Gさんがどのように感じておられたのか。
ご両親との関係を振り返っていく具体的なステップは以下になります。
1.感情の解放・・・お母さん・お父さんに感じている感情を解放する。お母さん・お父さんとの関係で感じていたこと、出来事について、お話をお聞きできればと思います。また、自分でやる場合は、何でも良いですが紙に書きまくる。誰に見せるわけでもないので遠慮なく放送禁止用語のオンパレードでどうぞ。ここはとても大切だと思います。恨み辛み憎悪煮えたぎる感情を解放する。
2.感情的理解・・・基本的に1.を徹底して「もうお腹いっぱい悪口言いつくしたぜ」みたいになってから、お母さん・お父さんがなぜ、そのようなことをしたのかをもしできるならば感情的に理解する。感情的理解しようとしても、またしても恨み辛みがこみ上げてきたら、「1.」に戻りもう一度悪口書き放題しましょう。また、感情的理解といっても、実際にお母さん・お父さんと仲良くならないといけないわけでもないですし、「あ~、まあ、お母さん・お父さんの立場とか時代背景とか社会背景を考えるとそうしちゃうのも無理ない部分もあったのかな~。どうでもよいけど」ぐらいなイメージでしょうか。
※特に、ハードな環境であった方は、基本は「1.感情の解放」が最重要と思いますので、むしろ感情的理解とかしなくても、「どうでもええわ」みたいになったら格段に生きやすくなるかなと思います。
(b)一人でいるのは辛いのでパートナーは欲しいと思っている。
こちらについては、どういったことが辛いのかをお聴きできればと思います。また、
〇自分で自分を満たす
〇好きなことをして自分を笑顔にしてあげる
〇自分の感情を自分で「うんうん」と聞いてあげる
といったことをちょっとずつチャレンジしていただけるならば、それによって自分軸・自己肯定感をあげていくというイメージになるかと思います。
最後に
「早く大人になりたい。手に職を付けたい」とずっと我慢していたというところから、人に対する優しさを感じます(*^-^*)。また、「親密になると離れたくなる」ということが自分で分かっているという繊細さ・スマートな知性を感じます。自分軸・自己肯定感があがっていくことによって、居心地の良い関係性(暖かく、でも自由な関係性)を創っていける才能をお持ちではないかと思いました。
今日は、エアカウンセリングでしたが、何か参考になりましたら嬉しいです(^^)。
直接お話をお聴きする機会もありますので、是非ご興味がありましたら、ご検討下さい(*^-^*)↓
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